マンスリー彼氏6話・7話は、ソ・ミレが上位プランで出会ったク・ヨンイルを通して、パク・ギョンナムへの気持ちを見つめ直していく流れでした。理想どおりに整えられた相手のはずなのに、似ているからこそ本物との違いが浮かび上がる。仮想の恋で心を満たそうとしたミレが、現実の不器用な言葉に立ち止まっていきます。
マンスリー彼氏:第6話あらすじ
ミレは上位プランで現れたク・ヨンイルと向き合う。顔を見た瞬間からギョンナムを連想していたが、実際に並ぶと、その気持ちはもっと複雑になる。ヨンイルは最初から物腰がやわらかく、言葉も態度も隙がない。ミレが求めそうな反応を先に差し出すように動き、理想の相手として整えられていることがすぐに伝わってくる。
けれどミレの心は、思ったほど動かない。見た目はギョンナムに近いのに、そばにいる時の空気がまるで違う。ギョンナムなら口にしないような言葉を自然に返し、ギョンナムなら見せないような穏やかな笑みを向けるたび、ミレはむしろ落ち着かなくなる。似ているからこそ、その差がよけいにはっきり見えてしまう。
ヨンイルとのデートは、不満が出ないようにきれいに進んでいく。場所も会話も流れも整いすぎていて、ミレが気まずくなる隙もない。だが、その完璧さが続くほど、ミレは少しずつ息苦しくなる。前ならこんな相手を求めていたはずなのに、今はどこか借りた感情の中にいるような気分になる。
ミレの頭に何度も浮かぶのは、車の中で思いを伝えてきたギョンナムの顔だった。ぶっきらぼうで、言葉の選び方も不器用で、それでも逃げなかったあの時の表情が、ヨンイルの整ったやさしさの横に何度も重なる。ミレは自分が何を求めていたのか分からなくなり、ヨンイルの前でも自然に笑えない。
現実の会社でも、ミレはギョンナムを意識しすぎて距離の取り方がおかしくなる。目が合えばすぐに外し、必要なやり取りも短く終わらせてしまう。そんなミレにギョンナムは、ついに避けられていることくらい分かると口にする。嫌がられているのは理解しているが、そこまであからさまにしないでほしい、自分も傷つくと伝えられ、ミレは返す言葉を失う。
ギョンナムはいつも通りの硬い表情をしているのに、その言葉だけは妙に真っすぐ胸に入ってくる。ミレは距離を取ったつもりだったが、相手にきちんと痛みを残していたのだと知る。仮想空間でどれだけ完成された相手を作っても、こういう不器用さまでは置き換えられないのだと感じ始める。
それでもミレは、ヨンイルとの時間をすぐには終わらせられない。自分の理想から生まれた相手なら、もう少し一緒にいれば気持ちも追いつくのではないかと思うからだった。だが一緒にいるほど、ミレの中では「ギョンナムに似た男」と「ギョンナムではない男」の差だけが大きくなる。見た目では埋まらない違和感が、会話のたびに顔を出す。
ミレはようやく、自分が欲しかったのは顔の似た理想の男ではなかったと気づき始める。読みづらい表情も、素直じゃない言い方も、ときどき見せる気づかいも含めて、気になっていたのは現実のギョンナムそのものだった。ヨンイルは理想に近いはずなのに、そのことをかえってはっきり見せる存在になってしまう。
一度はこのサービスから離れようとする気持ちも出る。耳の痛い言葉を受けて、逃げ道のように使っていた仮想恋愛をそのまま信じ切れなくなっても、ミレはまだ完全には手を放せない。迷いながらも、ミレはまた「Boyfriend on Demand」へ戻る。
ただ、前のような気持ちでは戻れない。画面の向こうに理想の恋人がいても、その奥に浮かぶのは現実のギョンナムの顔だった。ミレはヨンイルを見つめながら、似ているのに違うその笑顔の中に、むしろ本物のギョンナムを探してしまう。
マンスリー彼氏:第7話あらすじ
ミレは会社でもギョンナムをまともに見られなくなっていた。告白された時のことが頭に残り、平然としていようとするほど態度がぎこちなくなる。目が合えばすぐにそらし、必要以上にそっけなくしてしまう。そのくせ頭の中では、ヨンイルの顔とギョンナムの顔が何度も重なり、仮想と現実の境目までぼやけていく。
ギョンナムはそんなミレを黙って見ている。表向きはこれまで通り無愛想でも、ミレが落としたキーホルダーを拾い、寒い場所ではさりげなく隣に座る。大げさな言葉はないのに、気づけば先に手を伸ばしている。その小さな行動の一つ一つが、今のミレには前よりずっとよく見える。
この回では、これまで積み重なっていた出来事もギョンナムの側から重なっていく。エレベーターで顔を合わせた時も、シークレットサンタの時も、職場でぶつかるたびにきつい言い方になっていた時も、ギョンナムはずっとミレを意識していた。不器用で、うまく見せられないまま、近づこうとしては空回りしてきた時間が少しずつ浮かび上がる。
一方で仕事では、ユン・ソンの作品が苦しい時期に入っていた。順位は下がり、契約更新まで不安な話が出る。ユン・ソン本人もかなり弱気になり、受賞後の勢いが続かなかったことや、別作品へ注目が流れたことも重なって、編集部の空気は重い。ミレは担当として立て直しの案を求められ、仕事でも逃げられなくなる。
食事の席でもミレは平気なふりをするが、ギョンナムが目の前にいるだけで落ち着かない。ヨンイルと過ごした時間があるせいで、余計に現実のギョンナムを意識してしまう。だが比べれば比べるほど、整いすぎた仮想の相手ではなく、目の前にいるギョンナムの不器用な反応のほうが強く心に残る。
ギョンナムもまた、告白のあとに流れていた気まずさをそのままにはしない。避けられていることも、ミレが自分を意識していることも分かったうえで、それでも向き合おうとする。冷たく見えた言葉の裏に、ずっと抱えていた気持ちがあったことが、この回でははっきり見えてくる。
ミレはギョンナムを避けようとするたびに、かえって自分の気持ちをごまかせなくなっていく。仮想空間で理想の男を探しても、そのたびに現実のギョンナムが浮かぶ。ヨンイルが完璧なはずなのに決定打にならなかった理由も、ようやくミレの中で形になり始める。見ていたのは仮想の男ではなく、その奥にいた現実のギョンナムだった。
終盤、ギョンナムはミレに、せめて本当のことだけは隠さないでほしいと向き合う。遠回しな駆け引きではなく、今の気持ちをそのまま見せてほしいと迫る。ミレはもうごまかし切れず、自分が本当は独り身だと認める。別の男がいるように言って距離を取った言葉が、そこでようやく崩れていく。
それを聞いたギョンナムは、その場で大きな言葉を重ねるのではなく、これからは気持ちを行動で見せると伝える。ミレはその言葉を聞いても、すぐには返せない。けれど仮想世界へ逃げ込むだけでは済まないところまで来たことだけは、もうはっきりしていた。目の前にいるギョンナムが、初めてまっすぐミレの恋愛の中心へ入ってくる。
感想
ク・ヨンイルは、ミレが望みそうな言葉を先回りしてくれるぶん、かえって作られた感じが目立っていました。ギョンナムに似た顔で穏やかに笑われても、ミレの中では車の中で告白してきたギョンナムの表情が消えないんですよね。完璧なデートをしているはずなのに、そこに気まずさも不器用さもないことが、逆に物足りなさになっていくのが印象的でした。
会社でギョンナムを避けるミレは分かりやすく動揺していて、目をそらすたびに意識していることが伝わってきました。そんなミレに、傷つくとまっすぐ言えるギョンナムもよかったです。キーホルダーを拾ったり、寒い場所で隣に座ったり、言葉より先に行動が出るところを見ると、これまでのぶつかり合いも少し違って見えてきました。
ユン・ソンの作品の順位が落ち、仕事でも逃げ場がなくなる中で、ミレの心だけが仮想と現実の間を行き来していました。けれど最後に独り身だと認めたことで、ミレ自身ももうごまかせなくなったように感じます。ヨンイルが理想を見せるほど、ギョンナムの不完全な優しさが本物に近づいて見えるのが、この2話のいちばん残るところでした。
