『サラ・キムという女』は、華やかな成功を手にしたひとりの女性の過去と素性を追っていく韓国サスペンスです。舞台になるのは、高級ブランド業界と上流層が交わるきらびやかな世界。その中心にいるサラ・キムは、ブドゥアを率いる印象的な存在として注目を集めますが、調べが進むにつれて、彼女にまつわる経歴や証言には少しずつずれが見え始めます。パク・ムギョンは、その違和感を手がかりに、サラという人物そのものを追うことになります。
この作品の軸にあるのは、ひとつの出来事の真相だけではありません。サラ・キムという名前で生きている女が、本当はどんな人生をたどってきたのか。そこに焦点が移っていくところが大きな特徴です。華やかな世界へ入り込み、人を惹きつける話し方や見せ方で上の階層へ近づいていく一方、その立場そのものが揺らいでいく流れが続きます。見栄や上昇志向、作り上げた自分を守ろうとする執着が重なり、物語はただの事件ものでは終わらない奥行きを見せていきます。
見どころ
見どころは、やはりサラのつかみきれなさです。シン・ヘソンが演じるこの人物は、ひとつの印象だけでは収まらず、回を追うごとに別の顔が見えてきます。名前や過去の輪郭が少しずつ変わって見えるたびに、どこまでが事実なのか分からなくなり、ムギョンと同じ目線で視聴者も揺さぶられます。相手の言葉をそのまま信じられない緊張感が続く構成も、この作品の面白さです。
ひとことで言うと
「華やかな世界で生きる謎の女の素性を、刑事の追跡を通してほどいていく全8話の韓国サスペンス」です。ブランド業界のきらびやかさの裏で、名前、立場、過去まで塗り替えながら上へ進もうとする女の姿を描いた、ねじれのあるミステリーとして楽しめます。